モンスタークレーマー対策協議会

経営対策協議会

 どうも!初老薬剤師くにじぃです。

 自分が田舎の薬局の薬剤師社長として、40年間経験したことで、若い皆さんに少しでもお役に立てればという思いで、ブログを書いております。

 今回は、モンスタークレーマーについてです。

 いきなりですが、モンスタークレーマーの定義です。
 みっつのタイプがあります。

1)こちらの過失や不備を指摘し、適正と思える以上の代償を強硬に求める人物。

2)一方的に自分の感情を態度や言葉でぶつけてきて、会話が成立しない激情型人物。

3)粘着型で、ネチネチとこちらの不備を指摘し、何度も繰り返して話が元に戻り、何を求めているのかを明らかにせず、苦情を申し立てる人物。

 わたしにとってのモンスタークレーマーは、私の時間を奪い、尊厳を奪い、精神的安寧を奪う人物です。

 1)に対する対応は現実対応で、弁護士さんからは「おすすめできんなぁ」とあまり評判がよくない方法ですが「見切り千両作戦」です。

 色んなところで、いちゃもんをつけ、謝罪金や品物をせしめた経験をもつモンスタークレーマーが多く、不愉快な時間をかけても、何の得もありません。魔法の言葉は「どうしたらいいでしょうか?」

 「誠意を見せろ」が常とう句です。

 もし、1万円以下で解決つくようなら、それでお帰り頂くことが一番と考えます。ただし、癖をつけないようにするために、一札とっておくことが必要です。

 文書の表題は、「謝罪受け入れ書」です。

 年月日と謝罪内容、寸志か品物で対応し、その内容も書き、最後に上記金額(品物)を謝罪対応として受け入れますと記し、住所・名前・押印(拇印でもOK)をして貰います。

 それと引き換えに、寸志を渡し、速やかに引き取ってもらいます。

 2)激怒を感情的にむき出しにしている人物の場合、ほぼ100%関係改善ができます。

 ただし、相手が病的でないことが条件です。

 感情にまかせて怒りをまき散らしているときは、こちらから言葉を差しはさまず、意味不明の言葉にも、ひとつひとつ頷いて、聞き取れる単語はメモをします。

 面白いもので、遮ることなく、激情をすべて受け入れる姿勢を見せると、上り詰めるところまで感情が達すると、ひとりで徐々に収まりを見せてきます。

 怒りはすごいエネルギーを使います。

 ガス欠が必ず来ます。

 そこで「今回は、大変ご迷惑をおかけいたしました。これから、今日のご指摘を勉強として、このようなことが繰り返されないように心がけて参ります」と丁寧な謝罪と改善の表現を提供します。

 たぶん、モンスタークレーマーに属する人は、一度で納得いくことなく、こちらからの謝罪をきっかけにして、再び怒りを沸騰させます。また、同じように、相手の激怒に水を差すことはせず、相手が疲れ、静まるのを待ちます。

 この繰り返しが基本形です。

 疲れた相手が、具体的な要求を示したとき、その内容が当然の範囲であれば、その内容で対応します。

 

横から見ていて「よく、我慢できたなぁ」と言われる言動にさらされても、自分がそれほどダメージを受けない人も山ほどいます。

 反対に、しみじみ参ったなぁ・・と後を引き、心の安らぎを侵された場面を詳細に見ていた家族や社員さんに、思わず本音を漏らしたとき、「そこまでへこむかぃ」と言われる場合でも、私にとって立派なモンスタークレーマーです。

 手帳にモンクレ記録として残っているのが24名。

 今でも、全員鮮明に顔も声も名前も浮かびます。

 きっと、皆さんの生活の中で、仕事上のお客さん、職場の人間関係、親族や地域の中、趣味や社会活動のグループの中で、その人間さえいなかったら私はどんなに心穏やかなんだろうと思える人がいるはずです。

 しかし、えっ?あんた、そんなところをこちらの過失として、そこまで怒りをぶつけてくるの?というタイプの苦情の場合があります。

 謝罪の言葉も受け入れず、その過失が私の人格の欠陥から来ているというような人格攻撃、そして常識的範囲を明らかに逸脱した被害を訴えるに至ります。

気を付けるべきは、異常性を感じる対価を求めないモンスタークレーマー 

 この種類の人物は、少なからずいます。そして、質(たち)が悪い。

 私たちのように実店舗を構え、逃げ隠れもできず、自分の人格や顔をさらして、誰でもいらっしゃいと開店している者にとって、店に入ってくる人を事前選別することはできません。

 数年に一度、明らかに正常ではない人物がやってきます。

 買い求めたものに対するクレームなら、一旦対価を支払っていただいた経過があるだけ、まだ納得がいきますが、いきなり難癖をつけ、怒りをまき散らすタイプの人物が年に一人程度表れます。

 売買関係でなく、職場や組織、地域の中にそんな人物は、必ずいます。

 こういう人は暇なので、丁寧に対応すると、それに付け込んで、時間つぶしの意味もこめて、長時間・繰り返しやってくる傾向があります。

 大切なのは、10分程度対応したら、次の予定が入っていることを告げ、対応に区切りをつけることです。

 できればチーム戦。

 10分立ったら、「会議の時間です」「出発の時間です」などのひと声を仲間からもらうことです。

 大切なのは、その時に「そうだったね」とすぐに腰を上げ、立った状態(次の行動に移るという仕草)を示し「予定が入っているので、今日は失礼させていただきます」といって、頭を下げるところまでを一気にやることです。

 いつ来ても、丁寧に、時間をかけて対応することに味をしめたモンスタークレーマーは、そんな丁寧さがモンスター性を育てます。

 最後にひとこと。

 現在、当薬局の最高顧客の数人は、モンスタークレーマー手帳に名前を記載している出会いから始まった方です。

 モンスター性は、相手が冷静になる時間を与え、相手の言いいたいことを言わせ、さらに、こちらの誠意が態度で伝われば、面白いことに最後は信頼関係が生まれます。

 病的、理不尽、凶暴性の三要素がない場合は、モンスタークレーマーと思わずに、最高の信頼関係を築く機会を与えられたチャンスと思い対応をすることで、自分の心にも余裕が生まれます。

 40年の中で、警察を呼んだり、裁判になったことは一度もないことをお伝えし、まとまりがなかったけれど、ご参考情報として、提供させていただきます。

 ここまで長文、お読みいただき、ありがとうございました!

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